イーグルは泣いている
青森沖で発生したF35A戦闘機事故に際し、
亡くなられたパイロットのご冥福を心よりお祈ります。
事故を受け夏見正隆著「イーグルは泣いている」を思い出しました。
一般の方は戦闘機乗りについてほとんど知らないと思います。
私も一冊の本に出会うまで知識はトップガンのトム・クルーズ程度でした。
「イーグルは泣いている」は仙台で偶然に手にした本です。
読み進むにつれ気づくと思いますが、
戦闘機の操作描写が異常にリアルなのです。
著者夏見正隆氏は現役のパイロットでした。どうりでです。
ざっくりと内容はラブコメ入りのリアル戦闘機バトルです。
頼りない青年が主人公で元カノに未練がましい部分はちょっとでっすが、
戦闘描写は迫力と緊迫感が漂います。
管制とのやりとりも無念さや必死さが伝わります
なにより、自衛隊所属の主人公は敵性戦闘機が出てきても、
憲法9条という鎖のため手出しできません。
こちらは手出しできない。向こうはそれを見越している。
それこそ命がけっていうのもバカバカしいほどの境遇で戦います。
今の日本が戦闘に巻き込まれたらどうなるかを
深く考えさせるきっかけになった本でした。
この本以降本シリーズは全て読み、同著者の他のシリーズも読みました。
若いころは体育会系が苦手で、自衛隊への意識が薄かったと思います。
3.11での自衛隊の活躍でこいつら半端ないって思い、
この本で覚醒しました。もっと若ければ大卒で目指したでしょう。
その後堀内たくみ著GATEや大石英二著サイレントコアシリーズにハマっていきました。(3人の本はほぼ全て5年で読んじゃいました。電子書籍で新品。総額いくらだろ💦)
不謹慎ではありますが、
この本のシリーズを読んで飛行機の操縦方法を想像しました。
右手レバー:右左上下のいわゆる操縦かん、兵装スイッチもあるみたい
左手レバー:アクセル、いっぱいに引いてアフタバーナーON
右足ラダーペダル:右旋回
左足ラダーペダル:左旋回
苦しそうな装備品エアーマスク:計器の保全のためエアーは完全に乾燥されているようです。とても長時間はめる代物ではなさそうです。
厄介そうな装備品ヘルメット:一軒家レベルの高価な代物らしいです。重いみたいです。
面倒な装備品電子装置:空飛ぶPCのお化け。例えばジェットコースターでPCを操るようなもの?
急旋回で9Gとか10Gがかかるそうです。ドラゴンボールで悟空が鍛錬に入った部屋の設定が確か10G、悟空は最初動けませんでした。私65㎏だから650㎏ってなんなんですかね。体がバラバラになりそうです。首もヘルメットからもげそうです。
これを音速の世界で操縦するなんて、パイロットは並みの体力や運動神経、胆力ではありません。志願して道を選び、その中から飛び切り優秀な素材を鍛え、最後まで残った強者だけが付けることを許されます。ウィングバッチ。
最優秀な人のみが日本の空を守れるのです。
凡人には憧憬の念しかありませんが、日々活躍される自衛隊諸氏の健闘を祈ります。
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