イェライシャの結界

本や漫画、アニメの感想

坂本竜馬の正体

坂本竜馬の奇跡的な活躍を支えたのは、

実はトーマス・グラバーは諜報員で竜馬もそれに与する一員だったという説があります。

存外そうかもしれません。ただし、竜馬の今に残る言葉の数々から、

竜馬は諜報活動は手段にすぎず真に日本という国を、

海外へ太平洋超えて羽ばたく道を模索していたと思えるのです。

封建社会の残る鬱陶しい日本を洗濯して海外に打って出ると。

 

司馬遼太郎著「竜馬がゆく」を読んで、

坂本龍馬ファンになった人は多いと思います。

私もその一人ですが、海援隊武田鉄矢さんも大ファンになり、

後に小山ゆう作画漫画「おーい竜馬」の原案、原作者となっています。

「おーい竜馬」の画像検索結果"

 

「おーい竜馬」は、武田さんが司馬さんの影響を濃く受けたせいか、

竜馬がゆく」に酷似した内容ですが、一つ決定的な違いを思いつきました。

司馬遼太郎は寝持ちの藤兵衛という泥棒を密偵として描いています。寝待ちの藤兵衛の存在に思いを寄せた時に、司馬さんは物語を書くにあたって膨大な資料を集め、その時代を俯瞰してみようとしますから、物語の奥行をもたせるだけでなく、竜馬の諜報活動部分を寝持ちの藤兵衛に担わせたと思えるのです。もしかしたら、司馬さんは個人の竜馬ではできない部分があったことを勘繰っていたかもしれません。